今や部員が7人になってしまった大槌高校吹奏楽部。長い伝統があるものの、大槌町では過疎化と少子化が急速に進み、その存続も困難な状況です。それでも臺隆裕さんを始めとする大槌町出身の「槌音バンド」の渾身的なサポートをいただき、8人という少人数編成ならではの「ジャズ」で、「全日本吹奏楽コンクール・岩手県大会予選沿岸地区大会」に臨みました。一方、大槌学園と吉里吉里学園も、合同バンドとして練習に取り組んできました。東北大会にも何度も出場したことのある伝統校の大槌中学吹奏楽部(当時)にとっては、フルートとクラリネットだけでの小規模編成である吉里吉里中音楽部と一緒になることに、部員の中でも抵抗がなかったわけではありません。一山越えれば別の文化圏と言われる三陸海岸で、地域の違いや学校の垣根を越えてのチャレンジです。両グループともコンクール直前まで一生懸命練習に励み、結果、大槌高校吹奏楽部がまず地区大会を突破しました。「ジャズ」を選んだのは賭けでもあったのですが、少人数で吹奏楽に対応するのは現実的に難しいこともあり、それぞれの個性を生かした仲間での音作りに挑戦しました。7月30日の岩手県大会でも、大槌高校
